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「こんな人たち」発言にみる安倍自民の本当の敗因

7/3(月) 23:18<江川紹子 ジャーナリスト>
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「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかないんです」
今回の都議選の最中に、閣僚や自民党幹部から出た様々な発言の中で、安倍首相が発したこの言葉が、私にとっては最もインパクトがあった。最終日、秋葉原で初めて街頭に立った安倍首相に対して、今回の政権を批判する人たちから発せられた「安倍やめろ」コールに怒り、「憎悪や誹謗中傷からは、何も生まれない!」と語気を強め、声のするとおぼしき方向を指さして、冒頭の言葉を言い放ったのだった。

それで思い出すのは、俳優のアーノルド・シュワルツェネッガー氏が、カリフォルニア州知事に立候補し、選挙運動中に、演説会場で反対派から生卵をぶつけられた一件。彼は、そうした行為も「表現の自由」の一環だと述べ、「ついでにベーコンもくれよ」と笑い飛ばした。
そんな風にユーモアで切り返すのは無理でも、「批判を謙虚に受け止め」と大人の対応をするか、あえて知らん顔で主張を述べ続ける冷静さを見せて欲しかった、日本国の総理大臣なら。

安倍シンパたちは、「やめろ」コールをしていたのは一部の過激な集団と決めつけているが、現場の状況を、客観的にレポートしていると思われる記事を読むと、こんな記述があった。
〈中心となっていたのは一部の集団だったようだが、街宣が始まるとともにコールは広がりを見せ、通行用のスペースを隔てた場所で演説を見ていた人まで「安倍やめろ」と口ずさむ有様だった〉

言い始めたのは一部の集団でも、それに多くの人がそれに呼応した、という現象に、本当は深刻さを感じなければならないところだったろう。ところが、安倍さんの対応は違った。

総理大臣という立場
内閣総理大臣は、安倍さんの考えに共鳴する人たちだけでなく、反対する人々を含めた、すべての国民に責任を負う立場だろう。仲間や支持者だけではなく、批判勢力を含めた、あらゆる国民の命や生活を預かっている。なのに安倍さんは、自分を非難する人々を「こんな人たち」という言葉でくくってしまい、それに「私たち」という言葉を対抗させたのである。「こんな人たちに、私たちは負けるわけにはいかない」と。

都議選の応援は、自民党総裁という立場で行ったものだろうが、安倍さんを紹介する垂れ幕には、しっかり「内閣総理大臣」と書かれ、司会の石原伸晃議員も「ただいま、安倍総理が到着しました」と紹介していた。
小泉内閣の総理秘書官だった小野次郎・元参議院議員は、ツイッターで次のように書いている。
〈この方は、自分に反対の考えを持つ人々は国民ではないと思ってる。総理になって何年も経つのに、この方は全国民のために選ばれた職にある自覚は持ち合わせない、遺憾ながら。〉
同感である。

「みんなの大統領になる」
2008年の米大統領選で、共和党のマケイン候補と激しい選挙戦を戦った民主党オバマ候補は、勝利が決まった後の演説で、マケイン氏を称え、こう語った。
〈私がまだ支持を得られていない皆さんにも申し上げたい。今夜は皆さんの票を得られなかったかもしれませんが、私には、皆さんの声も聞こえています。私は、皆さんの助けが必要なのです。私はみなさんの大統領にも、なるつもりです〉(加藤祐子訳)

韓国の文大統領も、5月の就任宣誓で「私を支持しなかった国民一人ひとりも国民」とし、その国民に奉仕することを約し、「皆の大統領になる」と強調した。
国会で多数派の中から選ばれる議院内閣制の首相は、国民から直接選ばれる大統領とは選ばれ方や権限などに違いはあっても、政権を率いるリーダーであり、人々を代表する国の顔でもある。

「私たち」と「こんな人たち」を対決させる政治
常日頃から安倍さんは、「敵」、すなわち「こんな人たち」認定した者に対しては、やたらと攻撃的だ。それは、首相でありながら、国会で民進党の議員の質問にヤジを飛ばして、委員長から注意をされる場面からも見て取れる。野党の議員の後ろにも、たくさんの国民がいるということを理解していたら、こういう態度はとれないだろう。安倍さんにとっては、野党議員に投票するような人たちは、自分が奉仕すべき国民というより、「こんな人たち」程度の存在なのではないか。

その一方で、彼は「私たち」の中に入る身内や仲間をとても大切にする。第一次政権では、仲間を大事にしすぎて「お友だち内閣」との批判を浴びた。稲田防衛相への対応などを見ていると、その教訓は未だ生かされていないようだ。仲間を大事にするのは、1人の人として見れば美徳だが、特区制度を利用した獣医学部新設をめぐっては「腹心の友」とまで呼ぶ親友を特別扱いしたのではないかとの疑念を生む一因にもなっているように思う。

敵を作り、それと「私たち」を対峙させることで、存在価値をアピールする。敵を批判し、嘲笑し、数の力で圧倒して、自らの強さと実行力を見せつける。そんな対決型の姿勢を、「決める政治」や「歯切れのよさ」「スピード感」として評価する人たちがいる一方、無視され、軽んじられてきたられた人々の不満はたまりにたまっていた。

そして、対決型を推し進めることで、政治はますます粗雑になり、できるだけ広範な人たちの合意を得ていくという地道な努力をしなくなっていった。これには、長年自民党を支えてきた保守層の中にも違和感を覚えた人が少なくなかったろう。
そこに森友・加計問題が持ち上がり、財務省の木で鼻をくくったような対応があり、文科省の前事務次官の証言があり、共謀罪審議での強引な採決があり、豊田議員の暴言があり、稲田防衛相の失言があり、二階幹事長の「落とすなら落としてみろ」発言が重なった。安倍首相の「こんな人たち」発言は、最後のだめ押しであると同時に、首相自身の個性に由来する、安倍政権の体質を、ものの見事に可視化してしまった。

安倍首相は、今回の敗因を、「政権の緩みに対する有権者の厳しい批判」と述べた。長期政権ゆえの「緩み」は、確かにあるのだろう。だが、本当の敗因はもっと根が深く、安倍さん自身のことさらな対決姿勢や粗雑な政治もその1つではないだろうか。
また、菅官房長官は、記者会見でこの発言について問われ、「きわめて常識的な発言」と述べたという。官房長官の立場で、これが「問題がある」とは言えないだろうが、政権トップの発言として「常識的」だと言ってのけてしまうところに、「分かってないなあ」と思ってしまったのである。

by saitoru1960 | 2017-07-04 20:42 | いろいろ

神戸の風景

YouTubeで出会った昭和36年の神戸の風景。
兵庫区東出町というのは、七宮神社東側の川重あたり。
神戸駅までの引き込み線があったのかもしれない。


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by saitoru1960 | 2017-03-28 21:11 | いろいろ

どら焼きと羊羹

浅吉が送ってくれたきつねのどら焼き。大学の時、実家に帰るとよくお土産にもらったもの。
弟が場所を変えてついでいた店をたたむということで、わざわざ送ってくれた。
東京マラソンの時にゴールで完走の褒美にと持ってきてくれていたのはこういうことだった。
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「あん」に出てくるどら焼きをイメージさせる生地のふわっとしたどら焼き。あんこも美味しい。
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わかばがお土産にくれた網走の流氷羊羹。
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下から押し上げて、紐で切るという仕組みのもの。
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これもわかばセレクトの網走流氷ドラフト。なんともいえない色つきの発泡酒。味はよし!
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by saitoru1960 | 2017-03-23 21:26 | いろいろ

2017年、桜の花が開くまで

3月12日、体育館門扉横の沈丁花の香り
3月16日、新湊川、柳の芽ぶきと鶯の鳴き声


by saitoru1960 | 2017-03-17 05:56 | いろいろ

百年の孤独

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栄一のお母さんがくれた宮崎の芋焼酎「百年の孤独」。
今日、蓋を開けてみたけれど、なんともブランデーのような味。調べてみると、7000円くらいの値段がついている。


by saitoru1960 | 2017-02-02 20:56 | いろいろ

新しいiPadカバー

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by saitoru1960 | 2017-01-12 21:01 | いろいろ

1月2日

去年お世話になった破魔矢を戻しに多井畑厄神へ行く。2日の昼前は参拝客もそう多くなく、下の駐車場も少し待てば入ることができた。
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本殿の上に行くと、昭和35年生まれは今年小厄ということだった。200円払ってお祓いをする。

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おみくじは末吉。順番からすると凶の一つ前というものだったけれど、内容にそんな感じはなかった。

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by saitoru1960 | 2017-01-02 14:48 | いろいろ

プロフェッショナルのテーマ曲

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by saitoru1960 | 2016-11-29 05:31 | いろいろ

若者

二〇一六年十月十三日、「アメリカ伝統音楽にのせ 新しい詩の表現を創造した」として、ボブ・ディラン(七五)がノーベル文学賞に選考された。歌手としては初めての受賞となったが、発表からしばらくの間ディラン本人のコメントは発表されなかった。すると一人の委員が「無礼で傲慢だ」とディランを非難するコメントを出したとニュースが流れた。わたしはそれ読み、中学時代の自分を思い出して思わずニヤリとしてしまった。

わたしがボブ・ディランという名前を知ったのは一九七〇年代、和製ボブ・ディランといわれたフォークシンガー・吉田拓郎(七〇)を通してであった。「世代の代弁者」と崇められ、メッセージソングやプロテストソングの旗手と評されたボブ・ディランに吉田拓郎は感化され、楽曲のみならず生き方にまで大きな影響を受けたと様々な場面で話していた。その吉田拓郎に中学生のわたしは感化されたのだった。

権力に反発するエネルギー、権威を権威とも思わない自由さ。大人のずるさや嘘に対し反抗心あふれる中学生にとって、心揺さぶられることば(歌詞)は身体の奥底にまでぐいぐい沁み入ってきた。そして、いつか自分もこんな若者になりたい、とギターを手に拓郎の曲を歌っていたのだった。

時代はテレビ全盛期。拓郎はいくら曲がヒットしてもテレビには出なかった。たった数分の時間で自分の意思は聴き手に伝わらない、というのが理由だった。森進一に提供した曲「襟裳岬」でレコード大賞を受賞した際、帝国劇場での受賞式のステージに普段着のジーパン姿で上がってきた時には、権威を歯牙にもかけないその姿に、かっこよさと憧憬の念がますます高まったのを覚えている。社会に対して背伸びしようとする中学・高校時代、拓郎は大人と自分との間にいる憧れの若者だった。

今、その若者になろうとしている君は、これから大人と対峙していくために覚えておかなければならないことがある。大人は君よりも物事を論理的に考える経験を多くもっているということだ。何かの事象に直感的に声をあげても、大人は「でもね」、と簡単に論理的思考を用いてかわしてくる。大人は狡猾で悪知恵を働かせるのがうまい。だからこそ、若者が持つ唯一最大の武器「直感」を大切にしてほしいと思っている。

三宮のジュンク堂ではたくさんの書籍が平積みされている。たびたび訪れていると、以前気にならなかった本にふと手が伸びる時がある。いつもたくさんの無駄なものを見ているようではあるけれど、何かの拍子にその中から直感的に「んっ?!」と感じて手を伸ばすことで出会った一冊。自分の直感は、読後に正しかったのか失敗だったのか自ら判断させられることになる。成功と失敗をくり返しながら、直感の蓄積を続けていくことで、こま切れに蓄積された経験は次第に網の目のようにつながっていき、自分のことばとして外に出てくるようになる。

一方、板宿の井戸書店は個性が光る街の小さな本屋さんである。ここは店主の意思を感じる棚揃えをしていて、一角には店主お勧めのコーナーも設けてある。そこに置かれてある本は時々入れ替わり、昔から読みつがれているものから、店主が感銘を受けた最近の一冊などジャンルも多岐にわたっていて興味深い。店主のフィルターを通して置かれている著書にアンテナが引っ掛かることがあり、ジュンク堂では到底探しだすことができない一冊に出会うことがある。もちろん、最後まで読み終えたのちに、ハズレだったな、と感じることはあり、それはそれでまた経験の蓄積として残っていくことになる。

大型書店や小さな本屋でのぶらぶら歩きから始まる一連のこの流れは、無駄なように見え、効率的ではないかもしれないけれど、結果的には自分の生き方を「ことば」で表わすことができるようになることに繋がっているとわたしは思っている。

これから「若者」になる君は一体何を追い求めるようになるのだろう。
そして、君にとって何が変わらない夢になるのか、これからもずっと考え続けていってほしい。
いつの世も若者が時代を作っていくのだから。

シュプレヒコールの波
通り過ぎてゆく
変わらない夢を
流れに求めて
時の流れを止めて
変わらない夢を
見たがる者たちと
戦うため
   中島みゆき「世情」


by saitoru1960 | 2016-11-14 05:14 | いろいろ

なりたくないもの

夜郎自大
自分の力量を知らずに、いばっている者のたとえ。
▽「夜郎」は中国漢の時代の西南の地にあった未開部族の国の名。「自大」は自らいばり、尊大な態度をとること。
by saitoru1960 | 2016-10-12 05:09 | いろいろ

心動かされたことを忘れぬように


by saitoru1960
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