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アジア陸上2011

 6月22日、夜の11時過ぎに家の電話が鳴った。
 すでに寝ていたわたしは、こんな時間になんだろうと布団の中で目を覚まし、起きていた妻が電話口でたどたどしい英語を話していることに気づいた。
 「スジャ!?」という言葉が聞こえたので、布団から出て妻から受話器を受け取った。
 東日本大震災の直後から、しばしば心配してモルディブから電話をくれるスジャだった。

 久しぶりの電話で、「スジャ、今度神戸でアジア陸上があるのは知っているか?」、とたずねると、「もちろん知ってるよ」と返ってきた。

 「コーチでくるのは誰だか知ってるか?」、「多分アーミルだと思う」。「アーミル!」、思わず私は声を大きくして聞き返した。

 私のモルディブでの活動も後半に入った頃、アーミルは陸上チームに参加してきて、練習を続けながらメキメキ記録を伸ばし、最後にはマレーシアの国際大会にモルディブの400mの代表としてつれていった選手だった。

 5年前の夏、帰国後初めてモルディブを再訪した際も、アーミルはちょうど南アジア大会にコーチとして参加していて会うことができなかった。自分の教えた選手が、その後教える立場として活動しているというのは、技術移転を協力隊の意義と考えると成功したことにもつながり、素直にうれしい出来事だった。
 そのアーミルが数日して神戸にやってくると考えると、どんな再会になるのか、スジャの言葉で楽しみは急激に増してきたのだった。

 日本では手に入らないハナークリホーとヒキマス、と、何か持っていってもらいたいものはないか、というスジャの問いに答え、じゃあ、アーミルに伝えておくから、とその夜の会話は終わった。

 7月4日には、各国の選手たちが神戸に入ってきて、ポートアイランドにあるポートピアホテルを選手村にし、第19回アジア陸上が開催される。
 東は日本、西はクウェートあたりまでの45カ国約600人の選手が参加して行われるこの大会。わたしはその8回目のインド大会のとき、モルディブ選手団のコーチとして参加することができた。
 開会式のとき、ジャワハルラールネルースタジアムいっぱいに入った6万人という大観衆に驚き、お手製のミニホーバークラフトをこれ見よがしにトラックに走らせていくアトラクションに、「おぉう!」と感嘆の声をあげ、インド人がこの大会で国力を誇示したい意気込みを感じさせられ、アジアの広さと面白さを体感できたのだった。

 スジャからの電話があった翌日、ネットでターナで書かれたモルディブ陸上競技協会のHPを覗いてみると、そこにはアジア陸上に出場する選手2人の顔写真が載っていた。
 そして、その下にはコーチらしい人の写真も掲載されていたが、どう想像力を働かせてもわたしの知っているアーミルには重ならなかった。スジャが知ったかぶりでアーミルと言ったのかどうか、HPで文字も読めなかったので名前は確認することもできず、わたしのリクエストはどんな形で成就するのか、今から大会が待ち遠しくて仕方ない。
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1989 8th Asian Athletics Championships in NEW DELHI
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by saitoru1960 | 2011-06-26 21:36 | モルディブ
O田、T田の3人で、長田方面に歩き、どこかいい店はないかと探しながらも、足は長田市場の近く、豆腐屋の西側にある韓国家庭料理の店「釜山」を目指していた。
T田とグラウンドで話をしているとき、実はあの店が気になってて、という話が出て、「おれも前から気にはなってたんや」といいながらも、そこで決定とはなっていなかったのだけれど、これは、という店が見つからず、やはり「釜山」を最終目的地にして歩いていた気がしてならない。

金曜日の夜7時前。店にはお客が誰もいなくて、少したどたどしさが漂うおばちゃんが一人、いらっしゃいませ、と日本語で迎えてくれた。
いつ頃からこの店やってるの?、とたずねると10年ほど前からとのこと。
まあ、学生の頃にあったとしても、気にも留めなかったとは思うけど。

とりあえず生ビールを頼み、「なにがおいしいですかあ?」と話を向けると、「ナニカオイシイモノダソウカア。チジミタベル?」とあいなった。

白菜キムチ、ナムルと突き出しのように出してくれ、チジミが登場。
タレがおいしく、チジミ自体も味が濃くてうまかった。

すると突然、T田が、「ぼく、英検と同じような韓国語検定で5級持ってるんですよ。実質4級のレベルではあると思うんですけど」と県農時代、午前中の暇を持て余すところを、NHKのハングル講座で2年間勉強したという。
おばちゃんとも、ハングルで話し始め、単語の語彙数もかなりだった。やるもんだ。

サムギョップサルの「サル」は「三」。あばら部分の5枚肉も今人気みたいなんです、と教えてくれた。
はたまた、プデチゲも「プデ」=「部隊」で、アメリカ軍のスパムが入っているということや、麺は韓国では乾麺しかない、ということも。

なかなか味のあるいい店だった。生ビールを一人5杯ほど飲んで5000円くらい。

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サムギョプサル
韓国では牛カルビよりポピュラーな豚バラ肉の焼肉。日本語にすれば「三層肉」、つまり肉が三層になっていることに由来する。網や専用の鉄板などで脂を落としながら肉がカリカリになるまで焼いて、肉と一緒に焼いたニンニクやキムチ、ネギなどをサンチュ(チシャの葉)、エゴマの葉で包んで食べる。


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プデチゲ
韓国料理のチゲの中でも使う材料がちょっと珍しいものです。
野菜、肉、豆腐などの基本的なものは入りますが、そこにソーセージ、ハム、スパムなどが入った変り種チゲといえます。
プデとは韓国語で部隊のこと。プデチゲは朝鮮戦争後の物資が不足していた時に、京畿道中部の議政府市で生まれた料理で、米軍基地から流出してきたハム・ソーセージなどをチゲにしたのが始まりで、今でも議政府市にはたくさんのプデチゲ専門店があるそうです。
ハム・ソーセージ以外にもスライスチーズなど洋風食材や韓国ラーメンを入れたり、最後にご飯を入れておじやにするのもいい。
by saitoru1960 | 2011-06-04 23:05 | アジア

心動かされたことを忘れぬように


by saitoru1960