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そして父になる

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原作を読んでから、結論として自分はそのときどうするんだろうか、と考えていた。
映画を見終えたあとも同じで、自分なら何を選ぶのだろうか、と考えている。
「どっち」、ではなく、「何を」、のような気がする。
また、もし6歳でなく2歳ならばと考えたときでも、そこまで一緒に過ごした時間は決して6:2にはならず、1;1のイーコールになるはずだ、と考えている。
長さではない。
記憶として小さい子供には残らないからと考えるのも、結局は親が勝手に作り上げた理由でしかない。
知ってしまった以上、血縁の子が気になることは明確で、育ててきた子も本当の子供だと信じたくなるのも明確で、そこをどうやって自分自身折り合いをつけられるのか、あまりにも重すぎる命題で考えられなくなり、自分が当事者になった時にしか無理だなと、それ以上考えるのをやめてしまっている。

子役たちの演技が自然でよかった。
特にフランキー家の次男。

最近、わかばや光の小さかった頃を思い出すことが増えてきた。
by saitoru1960 | 2013-09-30 05:57 | 家族

小田嶋、スマホを語る

携帯電話が「留守」という状態を想定していないことは、ツールの性質からして当然だ。が、留守の無いスケジュールをこなすことは、それを強いられる人間にとってはどうにもブラックな出来事なのである。

電話がポケットの中に無かった時代、どうしても電話に出たくない時には、電話から離れれば良かった。

たとえば近所の喫茶店に行くのでも良いし、散歩に出かけるのでも良かった。とにかく、そうやって電話の制空権から外に出さえすれば、書き手は督促電話の圧力から逃れることができた。そして、督促から自由になることではじめて活性化するタイプのアイディアというものも、(たぶん)実在したものなのである。

ところが、携帯電話は散歩中でも着信音を伝えてくる。
無論、家に置き忘れてくることも可能だし、突発性難聴に陥ることもできない相談ではない。が、携帯に出ないことは、固定電話に出ないことに比べて、もう一段階失礼な応対になる。これは、いかんともしがたい。

スマホの場合、さらに厄介だ。
あいつは、直にやってくる通話以外に、メールはもちろん、SMSや、LINE経由のメッセージや、ツイッターのDMといった多様な連絡手段の窓口になる。

これがくせ者だ。
というのも、この種のメッセージは、深夜や未明に威力を発揮するからだ。

「直接の電話は遠慮しますが、私はまだ起きています。私はまだ目を覚ましてお待ちしています。そのことを伝えるためにこうしてメッセージをお送りしています」
「オダジマさんは、LINEはやってないんですか?」
「@tako_ashi お待ちしてますなう」

こういうものを、午前4時に決められると、ちょっと呼吸が苦しくなる。

大切なのは、原稿の督促であれ、上司の叱責であれ、得意先のわがままであれ、顧客からの苦情であれ、スマホが、それらのネガティブなメッセージを、こちらのプライベートライフを切り裂く形で伝えてくるということだ。

しかも、スマホは、ツイッターやLINEやその他ウェブ経由の馬鹿話を伝えることで、われわれの余暇時間を空費させる。
この種の猿に辣韮(ラッキョウ)を与えるタイプの娯楽は、楽しいか楽しくないかということを超えて、撤退できない。

なんというのか、スマホはそれを持った人間をコミュニケーション依存に陥らせる魔力を持っているのだ。

なので、私は、「スマホニゼーション」という用語を提唱しておきたい。
成り立ちとしては「モータリゼーション」を踏まえた言い方で、ということは、モータリゼーションが「車社会化」であることになぞらえるなら、「スマホニゼーション」は、「スマホ化社会」ということになる。

スマホが蔓延しスマホの利便性のために社会資源が使われているような社会。
いつまで続くのかは分からないが、私たちは、いま、そういうものの中にいると思う。

モータリゼーションが完遂した社会では、その社会の中にいる人々の多くがクルマを持ち、道路や駐車場や店舗といった施設が自動車を伴う暮らしに最適化された形で提供されている。
便利であるには違いない。

が、モータリゼーションが進行した社会は、別の角度から見ると、「自動車を持っていない人間が暮らしにくくなっている社会」でもある。
具体的に言えば、赤字ローカル鉄道が廃線になり、路線バスが運行を断念し、主として徒歩でやってくる客のために商売をしていた駅前の商店街が滅びつつある社会だ。こういう社会では、年寄りは暮らせない。

あるいは、クルマを持っていない身障者や、運転免許を持っていない子供たちにとっても、どうにも生活のしにくい世界であるはずだ。

スマホ化した社会も、たぶん、そんなふうな調子で、スマホを持っていない人間を排除する側面を備えるようになる。
スマホ経由でしか申し込めないチケットや、スマホを持っていないと内容を確認できないクイズや、スマホユーザーにだけ開示されたキャンペーンは既にある。今後、こうしたサービスは、より範囲を広げて行くはずだ。

もしかすると、お役所が提供するタイプの公的サービスの中にもスマホを前提としたものが登場するかもしれない。

当然のことながら、「ほとんどの人間がスマホを持つようになった社会」は、「ほとんどの人間が幸福になった社会」とイコールではない。

ただ、後戻りができるかどうかは、また別の話で、スマホのおかげで、誰も幸せになっていないのだとしても、一度普及してしまったものを捨てることはとてもむずかしい。スマホ化した社会は、スマホを持っている人間を幸福にするかはどうかはともかく、スマホを持っていない人間に不便をもたらすことについては、たぶん指一つ動かさないだろうからだ。

極端な例を引くと、たとえば拳銃の例がある。

アメリカでは、総人口と銃の数を換算すると2人に1丁の割合で銃が普及している計算になるらしい。

あるいは遠い歴史の中で、フロンティアを広げつつあった人々が、それぞれに自前の銃を持ち、自力で町の自治と自由を守り抜いてきた経緯は、アメリカ市民に自由と独立をもたらしていたのかもしれない。

が、今現在、アメリカ国内に溢れている銃がアメリカ人に安全をもたらしているのかどうかというと、これはちょっと怪しい。おそらく、より大きく、危険をもたらしているはずだ。

それでも、一度蔓延してしまった銃を手放すことは簡単ではない。
というのも、銃社会は、銃を持っている者に安全をもたらすかどうかについては既に心許なくなっているものの、銃を持っていない者にとって危険をもたらすという部分については、依然として変わらないからだ。

現在、私は、手持ちのスマホを、一世代前のガラケー(ガラパゴス携帯)に戻すことを検討している(そして、ガラケーのラインナップの壊滅ぶりに驚いている)。

そのばあい、鉄砲を弓矢に持ち替えるぐらいな覚悟はいるはずだ。
矢でも鉄砲でも持ってこいってなことで、いっそ携帯そのものを捨てる手もある。

いよいよ状況が押し詰まったら検討してみたい。 
by saitoru1960 | 2013-09-29 16:26 | 読み物

清水の奥さんとヘロン

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どんなにさみしい夜も やさしい声が聞こえる
にじんだ瞳の中で 小さな未来が生まれる

心よ目を覚ませ 見果てぬ夢を 
数えながら もうすぐ夜明けが来る

鳴かないでヘロン 雨を呼ばないで 
この街を柔らかな光 満たすまで

太陽のリボン もう消さないで 
いつかきっと 永遠をつかむ その日まで

流れる時に抗い 命を燃やし続ける 
全ての孤独な人よ 涙は言霊になる

明日を待っている 色鮮やかに 
あのホライズン 貫いて夜明けが来る

飛び立てヘロン 金色の空へ 
ゆるやかに舞い踊れ 風を追いながら

沸き立てイオン 浴びせてよもっと  
この想い 朝もやの中に 溶けるまで

鳴かないでヘロン 雨を呼ばないで 
この街を柔らかな光 満たすまで

太陽のリボン もう消さないで 
いつかきっと 永遠をつかむ その日まで

飛び立てヘロン 金色の空へ 
ゆるやかに舞い踊れ 風を追いながら

沸き立てイオン 浴びせてよもっと  
この想い 朝もやの中に 溶けるまで

清水から連絡の入った朝、走りながら染み入ってくることばがあった。
by saitoru1960 | 2013-09-28 19:00 |

達郎2013

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2年ぶりのこくさいホールでの山下達郎。御年60歳。
RIDE ON TIME:20歳。
FOR YOU:22歳。
Melodies:23歳。
BIG WAVE:24歳。
大学1、2年の平砂がサザン、ユーミンなら3、4年の梁山泊には達郎、大瀧詠一が重なる。
客層は自分と似たような世代。
アンコールのクリスマスイブに、そっと目頭をおさえる人がちらほら。
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ラインナップ
1  新・東京ラプソディー
2  SPARKLE
3  LOVE SPACE
4  ずっと一緒さ
5  あしおと
6  ひととき
7  スプリンクラー
8  PAPER DOLL
9  FUTARI
10 God Only Knows
11 Groovin‘
12 My Gift To You
13 Berra Notte
14 Have Yourself A Merry Little Chiristmas
15 DANCER
16 希望という名の光
17 メリー・ゴー・ラウンド
18 LET‘S DANCE BABY
    ~19 硝子の少年
    ~20 アイ・ガット・ア・ウーマン
21 アトムの子 
     (アンパンマンのテーマ)
22 LOVELAND ISLAND
アンコール
23 クリスマス・イブ
24 恋のブギ・ウギ・トレイン
25 RIDE ON TIME
26 愛を描いて ~LET‘S KISS THE SUN~
27 YOUR EYES 

LET‘S DANCE BABY用のクラッカーを東急ハンズで購入。
間奏がいよいよ、というところにたどり着いたところで、フライングのクラッカーが鳴り始める。
タイミングを待って待ってしていたのに、おい、おい・・とげんなりしてしまった。
一斉に「パア~ン!!」って鳴った時の快感を味わいたかった。
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by saitoru1960 | 2013-09-22 22:56 |

久しぶりロング

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塩屋ー板宿ー妙法寺の16.6kmコース。
8月29日は、ローソンのところで走るのをやめて15.6kmを36分ちょっとかかっていた。
今日は最後まで走り16.6km、1時間34分43秒(5'42)だった。
いい天気で、2号線ではたくさんのランナーとすれ違った。
しばらくのんびり走る予定。
by saitoru1960 | 2013-09-22 12:23 | ランニング

「許されざる者」と「そして父になる」

f0013998_20281369.jpg本を読んでからの映像だった。北海道のロケとセットは見事な作りだった。北海道の地図が少しずつわかってくると位置感はできるけれど、距離感はまだ掴めない。
殺しきったあと、渡辺謙が子供たちのところに帰らなかったのは、クリントイーストウッドのものと違っていた。
旅立つ前はそこまでのことはしないだろうという、甘い読みだったということなのか。
アイヌに対する心は、最近自分で学んでいたため理解できたけれど、あまり知らない人にはわかりにくい点かもしれない。
女郎とアイヌのことだけは書くな、と作家に告げる意図はなんだったのだろう。


f0013998_2028336.jpgそして、台風18合の警報のため急に休みになった今日、「そして父になる」を一気に読み終えた。
北の国から92巣立ちは蛍が19歳になった頃の話。
それも今日見たため、家族の時間を考えることになった。
わかばが離れ、光も一緒に住んでいるけれど心は離れていきつつある。
斎藤家の歴史は前へ前へと進んでいく。
by saitoru1960 | 2013-09-16 20:26 | 物語

北海道マラソンサーティフィケート

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by saitoru1960 | 2013-09-14 18:03 | ランニング

サザン

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サザンのデビューは高校3年の時。
レンタルで借りた「熱い胸さわぎ」を久しぶりにアルバムとして聞くと、平砂8号棟404号室が蘇ってきた。
テレビのない部屋には、持っていったラジカセが1台。
そこに、プレーヤーが入り、チューナーが入り、デッキが入りと、少しずつ音楽機器が充実していった。
大学生としての唯一の贅沢だった。
このデビューアルバムは今も押し入れにあるけれど、アンプもプレーヤーも今はないので、いつかは、と思いながらもずっと聞くことができずに来ていた。
コンサートがきっかけになり、久しぶりにアルバムをレンタルし聞くと、懐かしい映像が目に浮かんできた。
神戸から1人、つくばに出ていった19歳の自分が、平砂の宿舎で1人暮らしをしている。
テレビの画面を見ていない分、五角形の部屋の映像は鮮明だ。
アルバムを壁に飾り、声を出してサザンを歌っていた。
あれから35年なのかと思う。

1st1978年8月25日(高校3年)熱い胸さわぎ
2nd1979年4月 5日(大学1年)10ナンバーズ・からっと
3rd1980年3月21日(大学2年)タイニイ・バブルス
4th1981年7月21日(大学3年)ステレオ太陽族
5th1982年7月21日(大学4年)NUDE MAN

こう眺めると、サザンの歴史のスタートは、自分の大学時代ときちんと重なる。

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シングル
勝手にシンドバッド(1978年)
気分しだいで責めないで(1978年)
いとしのエリー(1979年)
思い過ごしも恋のうち(1979年)
C調言葉に御用心(1979年)
涙のアベニュー(1980年)
恋するマンスリー・デイ(1980年)
いなせなロコモーション(1980年)
ジャズマン (JAZZ MAN)(1980年)
わすれじのレイド・バック(1980年)
シャ・ラ・ラ/ごめんねチャーリー(1980年)
Big Star Blues (ビッグスターの悲劇)(1981年)
栞のテーマ(1981年)
チャコの海岸物語(1982年)
匂艶 THE NIGHT CLUB(1982年)
Ya Ya (あの時代を忘れない)(1982年)
ボディ・スペシャルII(1983年)
EMANON(1983年)
東京シャッフル(1983年)
ミス・ブランニュー・デイ(1984年)
Tarako(1984年)
Bye Bye My Love (U are the one)(1985年)
メロディ (Melody)(1985年)
みんなのうた(1988年)
女神達への情歌 (報道されないY型の彼方へ)(1989年)
さよならベイビー(1989年)
フリフリ'65(1989年)
真夏の果実(1990年)
ネオ・ブラボー!!(1991年)
シュラバ★ラ★バンバ(1992年)
涙のキッス(1992年)
エロティカ・セブン(1993年)
素敵なバーディー (NO NO BIRDY)(1993年)
クリスマス・ラブ (涙のあとには白い雪が降る)(1993年)
マンピーのG★SPOT(1995年)
あなただけを 〜Summer Heartbreak〜(1995年)
愛の言霊 〜Spiritual Message(1996年)
太陽は罪な奴(1996年)
01MESSENGER 〜電子狂の詩〜(1997年)
BLUE HEAVEN(1997年)
LOVE AFFAIR 〜秘密のデート(1998年)
PARADISE(1998年)
イエローマン 〜星の王子様〜(1999年)
TSUNAMI(2000年)
HOTEL PACIFIC(2000年)
この青い空、みどり 〜BLUE IN GREEN〜(2000年)
涙の海で抱かれたい 〜SEA OF LOVE〜(2003年)
彩 〜Aja〜(2004年)
君こそスターだ/夢に消えたジュリア(2004年)
愛と欲望の日々(2004年)
BOHBO No.5/神の島遥か国(2005年)
DIRTY OLD MAN 〜さらば夏よ〜(2006年)
I AM YOUR SINGER(2008年)
ピースとハイライト(2013年)
by saitoru1960 | 2013-09-09 20:09 |

心動かされたことを忘れぬように


by saitoru1960
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