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ターサー

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ターサー26.5cm。ネットで9800円くらい。ポイント3000円を使って購入。
by saitoru1960 | 2015-02-19 21:30 | ランニング

ラブラン2015

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by saitoru1960 | 2015-02-19 19:54 | ランニング

本当のことを知る力をつけるには、知らなかった事を知るところから

STAP事件の真犯人―1 「発見」を「盗んだ」人
武田邦彦 (中部大学)

STAP事件はNHKや毎日新聞が情報をかく乱しましたので、なにがなんだかわからなくなりましたが、事件は比較的、簡単でした。この際、真犯人を特定しておくことは、今後の不祥事の防止や、若い研究者がバッシングを受けないためにも大切なことなので、ここで整理をしました。

小保方さんは早稲田大学の博士課程を卒業して(教育用語では修了と言います)、理研に無給研究員として入ります。理研はしっかりした組織を持ち予算で動いている研究所ですから、「理研にとって価値のある人は有給、価値はほとんどないけれど、研究室を提供するぐらいはしても良い。勝手に研究してくれ」という人は無給でいそうろうさせることもできます。

無給ですから、正式な職員の権限もなく、予算もなく、自分でなにかの研究費に応募して獲得した研究費や、上司(若山さん)の助手として言われたことを研究するということになります。

現代は、お師匠さんのところで無給で修行するなどは少なくなり、合理的な雇用契約関係で仕事をしてもらうのが当たり前の時代です。そうしないと、本人の業績や責任、それに安全管理に至るまでいい加減になるからです。

いずれにしても小保方さんは2011年ごろから2年間、無給で若山さんの指示で研究をしていました。なにしろ決済の権限もないのですから、実験器具、装置、マウスに至るまで許可が必要だったと考えられます。

そこで、STAP細胞を発見し、若山さんと連名で論文を提出しています(不採用で世には出ていない)。連名ですから、若山さんも一緒に研究をしたということになります。研究もしていないのに、ましてその研究を理解していないのに自分の研究室の無給研究員の研究を名前だけ横取りすると詐欺になります。

ところが、2012年の暮れ、つまり小保方さんが理研に入ってから1年10ヶ月ほど経った頃、理研が奇妙な動きに出ます。それは、無給研究員で研究をしている小保方さんの研究を「理研の特許」にしようと計画したのです。

論文は研究者が書くものですから、組織の中にいる人は勝手に書くわけには行きませんが、その名誉(名誉だけ)は研究者がとります。でも特許は「出願人」が理研であれば「理研の工業所有権」となります。つまり、主体者は論文は研究者、特許は商業上の権利ですからお金に直接関係があり、この場合は理研がとりました。

論文の方は笹井さんが小保方さんに協力し、特許は理研の知的財産部の担当者が入ります。それに弁理士がついて、「新規性=発明は科学的に初めてか」、「進歩性=学問的に新しくても社会に貢献しないものは特許にならない」を確認し、特許の「実施例=現実に実験した手順を事細かに書いて、それがだれでも再現性よくできることを理研が保証する」ということを確認します。

論文は出しっぱなしで、何の権利も生じませんし、誰かが論文の通りにやっても問題はないのですが、特許は特許権を買わずに勝手に実施すると特許権の侵害ということで訴えられ、膨大なお金を取られます。つまり、論文はある意味で個人だけの責任ですが、特許は自分がお金を取る権利があるし、他人の行動を制限しますから、厳密さが求められます。

またもし研究にあまり関係ない人が共同発明者に入っていると、それだけでフロードとなり、特許は取り消し、膨大な賠償金を支払う場合もあります。つまり社会で権利を有する特許は「ウソ」は許されないのです。

理研は理研と関係先を出願人にした「STAP細胞の特許」を2013年4月に出しました。この時期、小保方さんが無給研究員を終わって1ヶ月ですから、特許に関する発明は小保方さんの無給研究員時代の成果です。

小保方さんは無給での結果ですから、その業績は小保方さん個人のものです。それを理研が横取りしたものですが、後の理研の態度から言えば、「重要特許」ということですから、数10から数100億円の収益は期待したでしょう。そうなると、小保方さんに1億円ぐらいのお金を渡してその発明を買い取る必要が生じます。

また、理研が「発明は存在し、意義がある」と組織として判定したことにもなります。つまり、2013年4月、理研が「特許出願を認めた」という時点で、社会との関係においてこの発明は小保方さんから理研に渡ったものです。だから小保方さんはその後の再現性などには責任はありません。

また、STAP論文はNHKと毎日新聞、ミヤネ屋などの執拗な追求で取り下げましたが、特許は2014年10月に理研は継続手続きをしています。つまり「論文を取り下げた後でも、理研は特許は成立する」という意思表示を行っています。

私たちはNHKと毎日新聞の情報操作によって、「再現性がない」というと「小保方さんの責任」と直結していますが、それはあまりに他の事件との取り扱いが違います。

どんな事件でも、無給アルバイトがすこし失敗したり、無責任のことをやっても、その責任は監督者の正式社員とか組織にきせられます。ましてなにかの資格が必要な業務では尚更です。たとえば医師の資格のない人に診療をさせているだけで医師か医療法人の責任が問われることは間違いないでしょう。

ましてこのケースでは、小保方さんの研究業績を、2013年に理研に移動して、「理研の意思」で特許を出しているのですから、NHKも毎日新聞も当然、理研を追求する報道をするべきだったのです。

もし、STAP細胞がないなら、小保方さんは間違ったですみますが、理研は間違ったではすみません。まして、2013年の時点でSTAP細胞を再現できたのは小保方さんと若山さんが1回だけ、あとは再現性は得られなかったというのですから、「再現性が得られないことがわかっている研究結果を特許にして社会を欺いた」のはまさに理研そのものだったのです。

社会は報道の問題としては、これほど明らかなことをなぜ日本社会は小保方さんを追求したのか、真犯人が理研であることがわかりきっているのに、なぜ報道しなかったのか、そこにはおそらく圧力、お金、利権などが絡んでいるはずで、毎日新聞は買わなければ良いのですが、NHKは受信料を払わなければならないので、理研が真犯人であることがわかっているのに、なぜそれをNHKが隠したのかを明らかにする義務があると考えられます。

(平成27年1月24日)
by saitoru1960 | 2015-02-19 05:41 | いろいろ

一子相伝

一子相伝
意味:学問や技芸などの秘伝や奥義を、自分の子供の一人だけに伝えて、他には秘密にして漏らさないこと。▽「相伝」は代々伝えること。
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「ふたつのろくろ~小鹿田焼(おんたやき)・一子相伝の技~」
大分が世界に誇る小鹿田焼。300年間、父から子へ、一子相伝で技を伝えてきた。その世界に19歳の若者が飛び込んだ。挑戦するのは父の得意な大きなつぼ作り。果たして?
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大分県日田市に伝わる「小鹿田(おんた)焼」。300年前の開窯以来、10軒の窯元が「一子相伝」の伝統をかたくなに守り続けている。2年前、窯元・坂本浩二さんの元に、息子・拓磨さんが職人として加わった。「技は教えない。盗むもの」という父の横で、ひたすらろくろに向かう。小鹿田焼職人として自信をつけてきた拓磨さんは、職人の登竜門と言われる「大つぼ作り」に挑んだ。伝統を受け継ごうと奮闘する19歳の挑戦を描く。
by saitoru1960 | 2015-02-16 05:25 | 心にのこる

猫山王(マオシャンワン)

ジャランアローのドリアン屋台であれば、生徒達もドリアンを食べることはできるな、と今後の情報提供にと探ってみると、猫山王というドリアンがあることに行きついた。
東南アジアで暮らす日本人が書いていたブログに以下のような記述が出てきた。

「マレーシア産の「猫山王 or 猫山皇(マオシャンワン)」という品種。クアラルンプールの夜の屋台街で有名なジャランアローとチャンカット・ブキッビンタンの角あたりにあるドリアン屋台。猫山王の値段を聞くとRM40/kgと相当高い。スルタンキング?という品種でもRM20/kgと書いてある。猫山王というかマレーシアのドリアンがいかに高いかがわかる。一番小さいのを選んでもらうが、それでも1.4kg。RM40/kg x 1.4kg=RM56を値引きしてもらってRM50。ドリアン1個で約1,300円か・・・タイの感覚からすると高すぎる・・」

下見の時に買ったドリアンは80RM。1RMが32円とすると2560円。
ライさんは「一番おいしいのを頼みますか」と聞いてきたので、「一番おいしいのでお願いします」と注文をお願いしたのだった。
コタティンギで「1RM」のドリアンも知っていたので、この時は、外人価格でぼられたかな、と思っていたのだけれど、まあ仕方がないか、と文句を言わずに済ましていた。
でも、このブログに照らし合わせると、2kgの大きさだったら80RMとなるので、納得価格となるのかもしれない。
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<メモ>
数100種類ほどあるドリアンのなかで、特に人気の高い品種を挙げてみましょう。甘い香りとクリームチーズのような食感の『D24』、強烈な臭いで甘みも強く、ネットリした食感の『猫山王(別名バタードリアン)』、比較的ニオイがマイルドで、あっさりとした味わいの『モントーン』などは人気の品種。

見た目はどれも似ているので、お店の人に尋ねてみるとよいかもしれません。『D24』や『猫山王』は現地でも比較的高級な品種とされているため、値段もそれなりにします(1000円程度/1kg)

次は選び方のポイントです。1.トゲが硬く、尖っているものは新鮮な証拠。2.振ってみて、低い音のするものは実が詰まっている。3.ドリアンの側面に鼻を近づけると、香ってくるぐらいがちょうどよい(香りが外にまで漏れているものは、熟しすぎ)

シンガポールやマレーシアでドリアンが旬を迎えるのは6~8月。11~1月頃に採れるドリアンも美味とされています(ドリアンにもちゃんと、旬があるんですよ)。

◎猫山王の特徴は何と言っても種の小ささ・薄さ。通常のドリアンの種は丸々太っていて大きいのだが、猫山王のそれは薄っぺらくて小さい。その分果肉が厚く、食べ応えがある。また種がこんななので、発芽・栽培が困難なことが予想され、希少品と評されるのであろう。
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by saitoru1960 | 2015-02-09 05:57 | マレーシア

わたしはアハマド

【パリ銃撃】殺害された警察官はイスラム教徒だった

The Huffington Post Canada | 執筆者: Michael Bolen
投稿日: 2015年01月09日 16時25分 JST 更新: 2015年01月10日 12時06分 JST

1月7日、アフメッド・メラベ巡査はパトロール中に「シャルリー・エブド」本社の近くで殺害され、フランスと世界に衝撃を与えたテロ事件の最後の被害者となった。
ガーディアン紙によれば、メラベ巡査はイスラム教徒だったという。

すでにネット上からはほとんど削除されているが、パリでの襲撃事件の様子を撮影した動画がある。銃を持った男の一人が、傷ついて地面に倒れているメラベ巡査の頭部を撃った。メラベ氏は手を挙げていた。

人々はインターネット上でメラベ巡査への敬意を表している。多くの人々は、彼こそが現代のイスラム教徒の象徴であり、水曜日に12人を殺害した銃撃犯たちは現代のイスラム教徒の姿ではないと指摘している。

「#JuSuisChalie(私たちはシャルリーだ)」のツイッタータグに触発され、「#JeSuisAhmed(私たちはアフメッドだ)」が広がっている。
この広がりの発端となったのは、作家で活動家のディヤブ・アブ・ジャジャ氏が発信した1件のツイートだ。

「私はシャルリーではありません。私はアフメッド。死亡した警官です。シャルリーは私の信念や文化を笑いものにし、私はシャルリーの権利を守るために死んだのです。」

ハフポストのアフマド・シハブ・エルディン記者は、この事件の「陰鬱な皮肉」を指摘した。銃撃犯たちは「預言者の復讐だ」と叫んだというが、メラベ氏も、その預言者(ムハンマド)にちなんだ名前だったのだ。

「私の名前はアフメッド。今日パリで起きた(シャルリー・エブド)襲撃事件で亡くなった2人の警官の1人と同じ名前です。アフメッド・メラベはまだ42歳でした。彼は外で殺害されました。パリ市の11区をパトロール中、銃撃犯に遭遇したのです。アフメッドは、預言者ムハンマドにちなんだ名前の一つです。アラビア語では「hamd」は「称賛」を意味します。つまり「大いに称賛されるもの」という意味です。パリ襲撃事件には病的で、深く、陰鬱な皮肉が潜んでいます。犯人の男たちは預言者の復讐だと叫び、12人の人々を殺しましたが、その中には預言者にちなんだ名前の男もいたのです。私たちと彼らが同じ世界に生きていると考えるのは危険です。なぜなら彼らには、私たちはみな神の子だなどという考えは一切通用しないからです。たとえそれがどんな神であろうとです。」
by saitoru1960 | 2015-02-04 05:14 | いろいろ

あるジャーナリストの死

イスラム国による日本人人質事件 今私たちができること、考えるべきこと
伊藤和子 | 弁護士、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長  2015年1月31日 15時4分

■ 深刻化を増す事態
「イスラム国」が、後藤健二さん(47)、湯川遥菜(はるな)さん(42)を人質にとった事件はあまりにも深刻な事態となっている。
20日に、身代金2億ドルを72時間以内に支払わなければ、湯川さんと後藤さんの2人を殺害すると警告するビデオ声明をネット上に公表されたが、24日午後11時すぎには、「湯川さんは既に殺害された」との声明を後藤さんとみられる男性が読み上げる画像がインターネット上に掲載された。

イスラム国は、人質解放の条件として、イラク人、サジダ・アルリシャウィ死刑囚をヨルダン政府に釈放させるよう要求、しかし、ヨルダン人パイロットの生存確認を求めるヨルダン政府に対し、イスラム国は沈黙を貫き、交渉は難航しているようである。

後藤さんの状況は依然不明だという。
人質や捕虜の殺害・超法規的処刑やその威嚇は国際法上到底許されない人権侵害・犯罪である。本人はもとより、ご家族の気持ちを思うと本当にいたたまれない。

■ 2004年の経験
私は、2004年4月に発生した、イラク日本人人質事件で、家族や釈放後の人質の方々(高遠菜穂子氏、今井紀明氏、郡山総一郎氏の三名。なお、この後二名がさらに拘束されたがほどなく解放された)の代理人弁護士を務め、解放までのほぼすべてのプロセスに立ち会ったが、今回と前回ではかなり状況が違う。

2004年のイラク人質事件で武装勢力~当時は、純朴な地元の青年たちがにわかに結成したものだった~が世界に訴えかけた「2003年のイラク戦争後にイラクの人びとが置かれた苦境を世界の人に知ってほしい、この不正義を正してほしい。」という訴えに対し、この約10年近くの間、結局超大国や国連を含む世界のほぼすべての人びとが無視を決め込んできたのだ。

イラクの人びとの蓄積された怒りと憎悪、そして大地に流されてきた幾多の血が残虐行為を顧みないISを生んだ。その残虐性は際立っており、到底許しがたい人権侵害行為を繰り返してきた。そのISと「交渉」し、人間としての会話を成立させることは極めて難しい。

しかし、それでも2004年の経験に立ち返ってみたい。
2004年のイラク邦人人質事件の際、人質となった人道支援家・高遠菜穂子さんは、自分を人質に取った武装勢力に、自らの人間性をかけて、「このようなやり方でイラクを変えることはできない」と説得した。

当時、犯人グループが突き付けた要求は「自衛隊撤退」であり、当時の日本政府が即座に拒絶した。
そうした厳しい状況の中で、支援に関わった友人や支援者は、高遠さんたち人質となった人たちが「イラクの人たちを助けたいという思いでイラクへ行った」「イラクの人びとの敵ではない」ということを知らせる映像をアルジャジーラに送り、アルジャジーラが放映をしてくれた。このほか、様々発信を続け、行動を起こした。

また、高遠さんがつながっていたNGOの現地スタッフは、多大な危険を冒して宗教指導者に会いに行き、彼女たちの活動がどんなにイラクの人びとを救ったかということを説得し、その結果地元の宗教指導者から『三人を解放せよ』という指令が出た。

現場では人質となった人々が犯人集団と対話を続け、「殺害する」という決断を揺るがせ、それを日本の市民社会が後押しし、その声が犯人グループの元まで届いた。そうしたことが功を奏して、結果的に三人の人質は無条件で釈放された。
参照: 書籍「イラク人質事件と自己責任論 私たちはこう動いた・こう考える」(2004年佐藤真紀×伊藤和子)

繰り返すが、当時の犯人グループとISでは異なり、状況はさらに厳しい。しかし、国ではない私たちにもできることはある。
私たちにできることは、ISとまさに対峙しているだろう後藤さんの孤独な戦いをサポートするメッセージを送り続けることだ。

■ 私たちが伝えるメッセージとは。
後藤氏のお母さんの記者会見については様々な意見も出ている(心無い中傷もあり、あまりにひどすぎる)が、私は以下のお母さんの声明は、イスラム国に伝えるメッセージとして適切だったと思う。 

健二は幼い頃から心の優しい子でした。 健二はいつも「戦地の子どもたちの命を救いたい」と言っていました。中立な立場で戦争報道をしてきました。イスラム国の皆さん、健二はイスラム国の敵ではありません。解放して下さい。日本は戦争をしないと憲法9条に誓った国です。70年間戦争をしていません。日本はイスラム教諸国の敵ではなく、友好関係を保ってきました。 日本は唯一の被爆国です。アメリカによる広島と長崎への原爆投下で数十万人が亡くなりました。 出典:声明文

アラブ社会には日本に対する信頼が長らく残されてきた。日本への共感・信頼の根拠は、米国による広島・長崎への原爆投下というあまりに壮絶な被害を受けながらも平和国家として立ち直ってきた国という認識、外交において中立的立場を保ってきたという認識(いまや大きく変わろうとしているが)また、損得抜きで人道支援・戦地報道等に尽力してきた個人(高遠さんや後藤さんのような・・)への信頼が大きかった。

日本の市民のなかには、欧米の「テロとの戦い」とは一線を画し、2003年のイラク戦争以降の欧米の介入に批判的で、イラク戦争後に起きたイラク人の苦しみに寄せてきた人々もたくさんいる、後藤さんもその一人であるということをもっと伝えていく必要があるだろう。後藤さんを知る人々、そして後藤さんのことを報道等を通じて知った私たちも、後藤さんのしてきた仕事を紹介しながら、同様のメッセージを伝えていくことが唯一できることではないだろうか。
後藤さんが生きている限り、私たちは諦めないでそうしたメッセージを発していく必要がある。

■ IS誕生の土壌~この瞬間も続くアラブの人びとへの人権侵害。
日本人の目が一人の人質の生死の一点に注がれてきたこの一週間、現地ではどんなことが起きていたのだろう。

国連関係者によれば、イラクでは1月21日から27日の一週間で、紛争関連で794人が死亡、825人が負傷したという。

例えば、イラク・ディヤラ州バロアナ村では今週、シーア派民兵がスンニ派の非武装の72人の住民を虐殺した。

「IS掃討」「テロとの戦い」という名のもとに、イラク治安部隊とシーア派住民が無抵抗のスンニ派住民を殺害する事態が拡大し、ほぼ「民族浄化」とでも言えるような重大な人権侵害が進行中だ。そして、ISによる人権侵害の被害もあまりにも凄惨で残虐ある。
こうした事態に全く心を寄せずに、日本人の釈放だけを求める訴えを繰り返すならば、現地で共感を呼ぶことはないであろう。

そして、現地に心を寄せ、シリア・イラクにまたがるこの紛争をどう解決すればいいのか、を考える時、なぜISなるグループが生まれ、勢力を拡大しているのか、その背景にどんなフラストレーションがあるのか、考えてみる必要があるだろう。

・イラクで
ISの幹部たちは、イラク出身、特にサダム・フセインの旧バース党関係者が固めている事で知られている。旧バース党、そしてスンニ派は、イラク戦争後のイラクで徹底的に弾圧され、殺戮された。
イラク戦争はあまりにも過酷な人権侵害をイラクの人びとにもたらし、幾多の血が無残にも流され、人々は虐殺されていった。

米国の占領政策に反対する人々は次々と投獄され、拷問を受けた。アブグレイブのようにイスラムの人びとの尊厳を徹底して辱める性的拷問も行われた。
アンバール州ファルージャでは2004年に2度の大虐殺が行われ、残虐兵器を用いた虐殺で多くの民間人が犠牲になった。このほか、ファルージャを含むイラクの多くの地域で、米軍等が使用した有害兵器の影響で先天性異常の子どもたちがたくさん出生し、苦しみながら亡くなっている。

しかし、だれもイラク戦争の責任を問われない。イスラムの尊厳を傷つけた拷問の数々の責任を問われない。そして、イラク戦争後に勃発した宗派間対立で、スンニ派住民は徹底的に、シーア派マリキ政権主導の血の弾圧を受け、大量に殺害されていった。イラク内務省直属の殺人部隊によって反政府的なスンニ派は次々と拘束され、処刑され、路上に見せしめのように死体が打ち捨てられた(その人権侵害の深刻さは、国連人種差別撤廃委員会にヒューマンライツ・ナウが提出した報告書に詳述した。

http://hrn.or.jp/eng/news/2014/08/11/human-rights-now-submitted-information-report-for-the-review-of-iraq-cerd/)。

しかし、こうした事態に対して、占領統治をしていた米国は黙認、国際社会も本当に無関心であった。
2013年終わりころ、スンニ派住民が多数を占めるアンバール州で反政府の機運が高まった。平和的なデモに政権は銃をつきつけて住民を射殺、住民が武装をすると、2014年1月以降は大量の戦車を派遣して、民間人も含めた無差別攻撃を繰り広げた。

私たちがイラクの子どもたちの実情を調査した際、協力してくれたファルージャ綜合病院も攻撃対象となり、医療従事者が次々と殺されていった。病院への攻撃は明らかな戦争犯罪であるのに、マリキ政権はそれを実施し民間人を殺害した。

しかしこの時、国際社会も国連も地元の人びとの悲鳴や救いを求める声を黙殺した。
そうしたなか、ISの前身(ダイシュと呼ばれた)がマリキ政権の弾圧に絶望した人々の信頼を得る流れをつくり、勢力を拡大し、6月のイスラム国建国宣言につながった。

私たちヒューマンライツ・ナウでも、イラクの深刻な人権状況について、報告書や声明を出してきたが、国連からことごとく黙殺されてきた。

私たちは様々な国の問題に取り組んできたが、これほど重大な人権侵害が国際社会から黙殺された国は珍しい。

歴史の針は元に戻らないが、イラク戦争からのこの10年余、もっと人々が、国際社会が、イラクの人権侵害に心を寄せていれば、効果的に介入が出来ていれば、ISのようなモンスターが登場することはなかっただろうと心から悔やまれる。

今も前述したようなイラクでのスンニ派虐殺は光が当てられていない。ルワンダ等で起きたと同様の国際社会の怠慢が生んだ悲劇を私たちは再び繰り返しているのだ。

・パレスチナで
イスラムの人びとにとっての不正義の象徴であるパレスチナ問題はどうか。

最近では、2008~2009年、そして2014年とガザの人びとに対するイスラエルの虐殺が繰り返されてきた。
2014年には500人以上の子どもを含むガザの住民2000人以上が犠牲になったが、イスラエルの戦争犯罪の責任は全く問われないままである。

イスラエルの戦争犯罪を問おうとする動きが起きるたびに、日頃、「人権」を声高に叫ぶ西側諸国がこぞってイスラエルを擁護する。そんな状況が続いている。
参照:http://hrn.or.jp/product/statement/icc/
http://hrn.or.jp/activity/area/cat69/post-278/

・収容所で
さらに、米国が主導する「対テロ戦争」では、アフガニスタン戦争の際に「テロ容疑者」として捕獲したイスラム教徒をキューバのグアンタナモ基地に収容し、拷問の限りを尽くした。その際、米軍がイスラム教徒に着用させたのは、今回の人質の方々に着せられたと同様のオレンジ色の囚人服だった。こうした拷問や辱めがイスラムの人びとの尊厳をどれだけ踏みにじったのか、その怒りは察するに余りある。

さらにCIAが世界に設置した秘密収容所でも、イスラム教徒が秘密裡に拷問され、その内容もあまりにすさまじいものであった。
参照:http://hrn.or.jp/activity/topic/cia/

・世界各地で
このような一生勝てないゲームの中で、殺され続け、踏みにじられ続けていくイスラム、そして世界各国の社会で差別され搾取され、貧困にあえぐムスリム移民。

そしてイスラムを嘲笑する風刺画が「表現の自由」「ユーモア」として西側諸国の知識人からも許容される。
そうした怒りがあるからこそ、ISには続々と人々が集まってしまう。

ISはイスラムではない、あのような人権侵害行為は絶対に許されないという穏健なイスラムの人びとはもちろんイスラム教徒の圧倒的多数であろう、しかし、イスラム教徒の人たちであれば同じフラストレーションを感じざるを得ないような状況が深刻化しているのだ。

■ 軍事的な勝利はない。
私は決してISのあのような人権侵害は容認しない。いつも怒りを抱えてきたし、いかなる理由があっても許されない。

しかし、残念ながら、軍事的手段によって、彼らを滅亡させることはできないたろう。
短期的にISを弱体化させることができたとしても、ISが熱狂的に支持されるこの世界の不平等・不均衡が彼らにも納得のいくようなかたちで是正されない限り、ISが支持される土壌までを根絶することはできない。

イスラムの困窮した若者たちは希望が持てず、他に行くところがないからISに集う。ほかにオールタナティブが見つけられず、西側諸国と互角に戦える術はほかにない。そのような思いがあれだけ残虐な映像を見せつけられても若い人たちをISに惹きつけている。ISが既存の体制と正面から闘っているから(しかも互角に見える)共感を集めてしまうのだ。

特に、イラクのスンニ派に対する不当な取り扱いに直ちに終止符を打つこと、そして、パレスチナ紛争や対テロ戦争の過程で続けられてきたイスラム教徒に対する殺人、拷問、尊厳の破壊などの重大な人権侵害について、西側が真摯に謝罪をし、責任者の責任を明確にし、補償をすることなくして、納得は得られないだろう。

そして根本的には、イスラムの人びとを尊厳をもった人間として対話を積み重ねていく必要がある。  
現地にいるある国際問題の専門家は、「イラクでイスラム国ではない平和な共存を求めている市民社会に対し国際社会の支援が少なすぎる。イスラムの未来世代・子どもたちの教育への投資・支援も少なすぎる。」と語る。

「イスラム国との戦いは何もこの砂漠で行われているわけではない。もっと違う世界中の町や教室で実は毎日繰り広げられている」「みんながもっと夢・希望をもっていきていける世の中にならなくてはしない。」という。
イスラムの人びとを絶望させ続けるような差別や仕打ちが国際的にも身近でも後を絶たない状況が続くなら、ISの隊列に加わろうとする人々は次々と出てくるだろう。

■ 日本の中東政策・「積極的平和主義」はこのままでよいのか
最近、ISの広報機関の一つ、ラッカメディアセンターが製作した映像が公開された。

住民がインタビューに答える形で、日本を米軍主導の有志国連合の支持国とみなし、「米国による広島、長崎の(原爆投下による)虐殺を忘れ、なぜ米国がイスラム教徒を殺害するのに手を貸すのか」「十字軍(米欧)連合に参加するという過ちを犯した」などと批判したという。

これはISの認識を示したものにほかならないだろう。そして、ISにはアラブ社会のフラストレーションや認識が一定程度反映されているといえる。

日本は実は対テロ戦争に常に賛成し、欧米に追随してきたが、あまり目立たなかった。
しかし「積極的平和主義」を掲げ野心的な対外アピールを続ける安倍首相が登場し、今回の中東訪問でも中東の人びとを刺激する発言や行動を連発したことで、イスラム国を刺激し、今回のような取り返しのつかない事態にも発展した。

今年、集団的自衛権、集団的安全保障に関する議論が本格化し、日本の海外での武力行使・「有志連合」への兵站支援・武器輸出に道が開かれ、現実化することになれば、そして「テロとの戦い」と称する中東での紛争に有志連合の一員としてより深くコミットすることになれば、ISというレベルではなく、アラブ社会全体におけるの日本への信頼は失われ、今回のような被害の危険もさらに増すことになるだろう。そのような時に、人命を犠牲にしても仕方ないという立場に日本が立つのか、ということが問われるだろう。

欧米とともに「テロとの戦い」に突き進むことは何をもたらすのか、もっと現在の紛争・対立の根源に働きかけ、平和的な貢献をする道はないのか、私たち自身がきちんと考え、議論していかなくてはならないだろう。

伊藤和子

弁護士、国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ事務局長
1994年に弁護士登録。女性、子どもの権利、えん罪事件など、人権問題に関わって活動。米国留学後の2006年、国境を越えて世界の人権問題に取り組む日本発の国際人権NGO・ヒューマンライツ・ナウを立ち上げ、事務局長として国内外で現在進行形の人権侵害の解決を求めて活動中。同時に、弁護士として、女性をはじめ、権利の実現を求める市民の法的問題の解決のために日々活動している。ミモザの森法律事務所(東京)代表。
by saitoru1960 | 2015-02-03 05:00 | 心にのこる

心動かされたことを忘れぬように


by saitoru1960
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